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2023/01/10

9月・10月の講座

| by 北海道札幌聾学校WEB管理者

9月・10月の講座の様子

 

乳幼児相談室では、相談の後半の時間を使って参加した保護者を対象としたミニ講座を行っています。

9月、10月は次のような講座を行いました。

◎手話講座「情報提供」

 ▷ここ最近あった、聴覚障がいに関わる情報を提供しました。

▷映画「LOVE LIFE」がヴェネチア国際映画祭で上映され、ろう俳優が初めてレッドカーペットを歩きました。

10月期木曜ドラマ「Silent」にも複数名のろう俳優が出演しています。ドラマの中には手話もたくさんでてきています。

▷デフリンピック2025大会が東京で開催されます。「デフリンピック」はろう者のオリンピックです。

 

◎手話講座「CL(類別詞)」

 ▷日本手話の文法の一つ、CLについて学びました。

 ▷同じ筒状の物でも、えんぴつ、マジック、丸太、鉄パイプなど、太さ(形)や堅さが異なると、表現の方法も変わることを学びました。

 ▷物の形をイメージしながら、工夫して表現することができていました。

 

◎手話講座「名前」

 ▷初めて乳幼児相談室に来てくれた保護者を対象に、まずは自分の名前を表現できるよう練習しました。

 ▷鈴木、田中、佐藤など、指文字ではなく、手話で表現できる苗字がたくさんあります。

 ▷みなさん上手に自己紹介ができるようになりました。

 

◎手話べり「秋といえば?」

 ▷季節の手話表現について学びました。

 ▷「秋」というキーワードがあったので、手話表現が分からなくても、読み取ったり伝えたりできることや、想像することの大切さについて学びました。

 

◎手話べり「海外旅行」

 ▷北海道、日本、海外など、地名の手話表現を学びました。

 ▷海外旅行に行ったことはある?楽しかった国は?行ってみたい国は?と話をしました。

 

◎聞こえと子育て「補聴器・人工内耳の聞き取りにくくなる環境は、どんな時?」

 ▷①騒音の中では聞き取りにくくなる。②距離が離れると聞き取りにくくなる。

 ▷ラジカセで音楽を流している教室で、補聴器を装用して絵本の朗読を聞いてみました。

 ▷補聴器を装用していると、思っている以上に騒音がある場所での言葉が聞き取りにくくなりびっくりしていました。

 ▷話し手が少しずつ離れていくと、だんだん聞き取りにくくなりました。3メートル位離れると、何と言っているのか分からなくなりました。

 ▷生活の中で騒音がある場所を考えました。保護者の皆様からは、「家の中のテレビの音」「散歩をしているときの車の音」「電車通りの近く」「スーパーの中」などが挙げられました。

◎聞こえと子育て「様子や音を言葉にしてみましょう!」

▷食べるときの様子と音の言葉をたくさん考えました。隣の人は、その言葉から何を食べているのかを考えました。

  「ぽりぽり→きゅうり」「ぱくぱく→おにぎり」「ぱりぱり→ポテトチップス」「つるつる→ラーメン」

▷ボールを動かして、ぴったりな様子の言葉を考えました。

ボールを転がす→ころころ

  ボールを投げる→ぽーん

  ボールがはずむ→ぽんぽんぽん

  ボールを落とす(重たい)→ぼん

▷木を折る音はのように表現するでしょう。

  細い木切れ→ぽきっ

  太い木切れ→ぼきっ

  分厚い板 →ばきっ

▷乳幼児期は、たくさんオノマトペをつかって関わりましょう。

 

◎聞こえと子育て「いろいろなデシベル」

 少し難しい話しになりました。しかし、手帳や福祉についても知っておく必要があります。

 ▷難聴の分類「WHO」「日本聴覚医学会」

 ▷身体障害者福祉法「手帳の等級」

 ▷特別児童手当や児童福祉手当の等級

 ▷法令で定められている認定特別支援学校就学者の聴覚障がいの程度

 ▷難聴特別支援学級で指導を受ける児童生徒の聴覚障がいの程度


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